味噌は飲まれていますか?
最近は洋食中心の食生活の方が多く、朝からお味噌汁という方も減ってきているようです。
実は僕もその一人だったのですが、ある本を読んだところ味噌には驚くべき効果があることがわかりました。
このページではその驚く効果をご紹介し、あらためて味噌のすばらしさを知っていただき和食の良さを再認識いただければと思っています。
味噌に含まれる成分は?
味噌には人間の体にとってとても重要な栄養素が含まれています。
生命の維持にとても大切な必須アミノ酸も肉に匹敵するレベルで含まれていますので、動物性たんぱく質ではなく健康的に栄養素を摂取することが出来ます。
大豆たんぱく質
大豆は植物性食品の中でもタンパク質が豊富で、『畑の肉』ともいわれています。
タンパク質量は肉類と同等クラスで、積極的に摂取をおすすめします。
大豆たんぱく質は食事中に摂取した余分な脂質と結びつき、体外へ排出してくれる働きがあります。
さらに、LDLコレステロールを低下させたり、腸内環境を整えたりその効果は多岐にわたります。
大豆イソフラボン
大豆製品の中でも味噌には多くの大豆イソフラボンが含まれています。
大豆イソフラボンは女性ホルモンと似た働きをしてくれ、お肌にいい影響をもたらしてくれます。
さらに、大豆イソフラボンにはエストロゲンを調整する働きがあるため、ストレス軽減してくれる効果もあるといわれています。
大豆レシチン
大豆レシチンは、細胞膜や神経組織の重要な成分で、血管壁を強化してくれ動脈硬化や高血圧を予防してくれます。
さらに、脳の老化防止にも効果があると考えられ、認知症の予防や改善に効果があるといわれています。
サポニン
サポニンは高麗ニンジンなどにも含まれるのですが、抗酸化作用があり活性酸素を除去してくれます。
更には、ナチュラルキラー細胞を活性化させ免疫機能を向上させたり、肝機能改善や肥満予防、ガン治療にも効果があります。
リノール酸
リノール酸は体内で合成されない必須脂肪酸の一つで、血中コレステロールを下げる効果があります。
ただし、過剰摂取により善玉のHDLコレステロールまで減少してしまい、逆に動脈硬化を起こしやすくしてしまうこともあります。
メラノイジン
メラノイジンとは【醤油・味噌・ビール・おこげ】などの褐色成分で、色や風味や味にも大きく関係しています。
抗酸化作用が強く、細胞の活性酸素による破壊を防ぐ効果があります。
カルシウム
カルシウムは人間の体のを構成しているミネラル分の一つで、体内に1~2%程度存在し骨や歯を形成するものです。
食物繊維
日本人の平均食物繊維摂取量は年々減少していて、1950年代は一日20g以上の摂取量あったものが、近年は3分の2以下の12g前後まで落ち込んでいます。
一日当たりの目標摂取量は男性20g、女性18gといわれているので全然足りていません。
味噌を摂取することによるメリット
昔の人は味噌を『不老長寿の薬』と言っていた時代もありました。
普段何気なく摂取している味噌にはどのような効果があるのでしょう。
アンチエイジング効果
麹が含まれている味噌汁を摂取することによりセラミドの生成を促す作用があり、頬のシミの改善が見られ、メラニン量も減少することが分かっている。
血圧の上昇を抑える
現代人は食塩の摂りすぎによりのどが渇き、水分を多くとってしまうことにより高血圧になります。
味噌には塩分は含まれますが、実は血圧を低下させ安定させる効果があることが分かっている。
特に、昔ながらの生成方法で【大豆、塩、米麹】のみで出来ていているものが効果が高いようです。
糖尿病の予防
メラノイジンの効果により血糖値の上昇を緩やかにしてくれ、糖尿病予防に繋がります。
メラノイジンは白みそより赤みそに多く含まれ、色が濃いほど多く含まれることもわかっています。
骨粗鬆症の予防
イソフラボンにはエストロゲンと似た働きがあり、骨からカルシウムが溶け出すのを抑制する効果があります。
食中毒予防
腸管出血性大腸菌O157は味噌の中では増殖できず死滅し、大腸菌や黄色ブドウ球菌などの病原菌も味噌に混入して食中毒を起こした事例は一例も報告されていません。
腸内環境の改善
グルコシルセラミドという成分により、善玉腸内細菌が1.5~2倍になり腸内の炎症を抑え、精神の安定効果もあることがわかってきています。
がんに対する予防効果
昔ながらの製法の味噌を摂取していると、消化器官系のがんの発生率が下がることが分かっている。
国立がん研究センターの統計でも、味噌汁を2~3杯飲む女性は乳がんの発生率が40%低くなるとも発表されている。
味噌の選び方
スーパーなどで扱っている味噌の種類は数十種類にも及び、どれを選んでいいかわかりませんよね。
こちらでは、より身体にいい味噌の選び方をご紹介いたします。
味噌の種類
実は味噌の原材料は【米、麦、大豆】とあり、熟成期間などによって【赤味噌・淡色系味噌・白味噌】と様々な種類があります。
メイラード反応(糖とアミノ酸が反応して茶色く色づき香り成分を生むこと)が続くことにより、より濃い褐色の味噌になりますが、この濃い褐色の味噌には抗酸化作用を持つメラノイジンが豊富に含まれています。
選ばれる際には白味噌より赤味噌をおすすめします。
原材料の確認
まずは、【米、麦、大豆】によって味や風味が変わります。
米は、ほんのり甘みがあり種類が豊富。
麦は、麦特有の香ばしい風味であっさり。
大豆は、味は濃い目で煮込み料理にてきしている。
原材料の順番にも気を付けましょう。
表記の順番は配合量の多い順に記載されるため、米や麦がはじめに記載されているものの方が甘めの味噌となります。
老舗味噌メーカーのパッケージには、麹の割合(麹歩合)が記載されているものも多く、原材料と大豆が1:1=10割味噌と呼び、数字が大きければ原材料が多くなるため甘みの多い味噌ということになります。
パッケージの穴
スーパーなどで味噌を手に取られた際に、パッケージに穴が開いている味噌を見つけたことはありませんか?
実は、味噌はパッケージの中でも発行が進んでいるのです。
発酵が続いているということは、酵母が活発に働いていて体にいい味噌ということです。
酒精の有無
酒精は味や風味の維持にはとても大事なものですが、発酵を止めるために入れられているものなので、酵母の効果も減ってしまい体への効果も薄れてしまうことになるのです。
味噌の効果を最大限に得るためには、酒精が添加されていないものを選びましょう。
摂取する際の注意点
味噌をより効率よく摂取するための注意点をご紹介いたします。
せっかく摂るのですからより身体にいい状態で摂取したいものですね。
賞味期限
実は昔ながらの製法で作られた味噌は腐ることもほとんどないため、厳密な賞味期限はありません。
ただ、賞味期限を大きく過ぎると発酵が進み、色が黒ずみ甘みも消えしょっぱくなります。
開封後はなるべく早めに消費することをおすすめします。
※減塩味噌や添加物入りの味噌は賞味期限を守ってください。
栄養素が破壊される温度
味噌汁で摂取される場合は注意が必要です。
味噌の酵素は48度を超えると死滅し始めてしまうのです。
実際にご家庭で摂取される場合、味噌は冷蔵庫から取り出されると思いますので、許容範囲として60度までです。
味噌を入れる際には火から鍋を下ろしていただき、適量の味噌を入れ少し温度が下がるのを待ってから混ぜるようにしてください。
個人的なおすすめ
やはり生食がおすすめですね。
僕は白米に味噌を乗せて食べたり、きゅうりに乗せて食べたりしています。
簡単な料理を作る際にも調味料は入れず、最後にちょこんと味噌を乗せて食べることも多いですね。
味噌は病原菌も生きられないくらい菌に強いので生食も安心ですし、一番効率よく酵素を体に取り込むことができます。
味噌のことわざ
トリビア的な項目になりますが、昔から言われてきたことわざということでより信憑性が高まるかと思い記載しました。
ちょっとした話のネタにどうでしょう(*’ω’*)
生味噌は腹の妙薬
上質な生味噌には生きた酵母や乳酸菌が豊富に含まれるため、腸内環境を改善してくれお腹の健康にいいということわざ。
味噌の医者殺し(味噌汁の医者殺し)
味噌を食べていれば医者にかかる必要がなく、医者も儲からないということわざ。
味噌汁は朝の毒消し
朝に一杯の味噌汁を飲むことにより、体の毒を出してくれるということわざ。
医者に金を払うよりも味噌屋に払え
病気になって医者に金を払うより、毎日味噌料理を食べていれば医者に金を払う必要がないということわざ。
味噌汁一杯三里の力
一杯の味噌汁で三里(約12km)旅をしてもつかれることはないということわざ。
味噌汁は不老長寿の薬
味噌汁を飲んでいれば元気に長生きできるということわざ。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
日本の伝統食、味噌が見直される理由もわかりますね!
毎日適度に摂取することで体にいい影響を与えてくれますので、習慣化して継続することが大事です。
味噌だけではなく、食生活や和食を見直してみてはいかがでしょうか?