みなさんのキッチンにも塩が置いてあると思いますが、どんな塩をお使いでしょうか?
一言で【塩】と言ってもいろいろな種類の塩が出回っていて、どれを買っていいのか分かりづらいもの。
こちらのページでは、様々な種類のある塩の中から違いや選び方をご紹介していきたいと思います。
塩の種類を知る
塩は産地や製法によって種類も様々。
ここでは種類や製法を知っていただき、ご自身に合ったものを選ぶ参考にしていただければと思います。
精製塩(海水塩)
食塩としてスーパーなどでよく見かける塩がこちらです。
海水を原料とし、電気分解によってナトリウムイオンを抽出して濃度の濃い塩水を作り、煮詰めて作り出したものです。
大量生産出来るのですが、ほぼナトリウムイオンの塩なので体内のミネラルバランスが崩れてしまい、血圧上昇につながってしまうのです。
パッケージの表示に『イオン膜』と記載されているものは精製塩となります。
高血圧の方は控えた方がいい塩かもしれません。
再製加工塩
精製塩や海外の安い塩ににがりを追加し、ミネラルを補ったものです。
天然に近いものではありますが、あくまで精製品です。
物によってはわざわざ必要ない色付けをしているものもあるようなので、選ぶさいには注意が必要です。
一応、『しお公正マーク』があれば塩の製法や品質の安全を保障する商品となります。
天然塩(自然塩)
精製塩は90%以上がナトリウムで出来ているので、ピリッと刺さるような塩辛さがありますが、天然塩はミネラルも豊富に含まれているため甘みや苦みも感じ複雑な味わいになります。
種類としては、海水塩、岩塩、湖塩などがあります。
海水塩(天然塩)
製法は、釜で煮詰めたり天日干しや電気分解など。
※電気分解は精製塩の項をご覧ください。
天日干しは海外ではメジャーな精製方法ですが、日本では雨が多いので向いていない精製方法となります。
ミネラルも豊富でマグネシウムやカルシウム、カリウムなども含まれており体にいい塩として幅広く利用されています。
現代人は塩分の摂りすぎと言われていますが、天然の海水塩にはカリウムが含まれており、カリウムの効果によって余分な塩分を体外に排出してくれ、体にとってはいい塩なのです。
岩塩
水分がゆっくり蒸発して化石化したもので、岩のように硬いことからそのように呼ばれています。
色はピンク色や紫色のものが多く、これは岩塩に含まれる鉄分によってです。
塩味が濃く口の中に残りやすいので肉料理との相性が抜群と言われています。
湖塩
湖塩は、塩湖と呼ばれる塩水の湖で採取されるのですが、有名なところではウユニ湖、バルハシ湖、死海、カスピ海、グレートソルト湖などが挙げられます。
生成量は多くないので高額な塩の部類になります。
天然の塩を摂取するメリット
『塩分の摂りすぎはよくないので減塩しましょう!』などと巷では言われていますが、本当にそうでしょうか?
ここでは天然の塩を摂取するメリットをご紹介し、天然塩の良さを知っていただければと思います。
殺菌効果、食中毒予防
塩には殺菌効果があり、食中毒を予防することが出来ます。
おにぎりに塩をまぶしたり、梅干しや塩鮭など昔から活用されています。
体を温める効果
塩には体を温める効果があり、入浴剤などにもよく使われています。
減塩とし続けてしまうと冷えにも繋がるので、天然塩を摂取することが身体にとってとてもいいことなのです。
骨や歯を強く保つ
天然塩に含まれるカルシウムやマグネシウムは骨や歯を強く保つ効果があります。
カルシウムとマグネシウムのバランスが大事で、カルシウムを摂りすぎるとマグネシウムの吸収を阻害してしまいますので要注意。
カルシウム=2:マグネシウム=1の割合で摂取するとバランスがいいとされています。
細胞への良い影響
人間の体重の約70%は水分といわれ、塩は体の水分量を調節してくれます。
さらに、細胞と体液の圧力のバランス(浸透圧)を調整してくれるのです。
体の水分の3分の1が血液や胃液などの細胞外体液といわれるものですが、その中の0.9%が塩分と言われています。
塩を選ぶ際の注意点
テレビCMや過去の間違った情報などで塩を選んでいる人がまだまだいらっしゃいます。
ここでは、体にあったものを選んでいただくために、塩の選び方をご紹介いたします。
色で選ばない
茶色や灰色、ピンクや白など様々な色の塩がありますが、天然の塩に似せて再加工塩を販売しているメーカも多いようです。
必ず産地や製法を確認してください。
製造方法や工程を見る
製造方法によってミネラルの豊富さも変わってきます。
天日>逆浸透膜>溶解>イオン膜
という順になり、ミネラルが豊富になりますが価格も高くなります。
ミネラル分がバランスよく入っていれば高血圧も防げるのですが、造り方によって不純物と一緒にミネラル分も飛ばされてしまいます。
日本で販売されている塩の80%以上はイオン膜の食塩で、メリットとしては海の汚染の影響を受けづらいのですが、デメリットはミネラル分がほとんど入っていないため高血圧になりやすいのです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
シンプルな調味料の塩も調べてみると奥が深く、いろいろと試してみたくなりますよね(^-^)
人間の健康にとって、減塩より大事なことは身体にいい塩を摂取することなのです。
これを機に見直してみてはいかがでしょうか?